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  1. 小野坂貴之
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エッセイ

信じるものは救われるのか。

ごくごくたまにではあるがでも突然、「これから何を信じて、どんなところへと私は歩いていくんだろう」と考えることがある。 ほんのひと時ではあるが、足音を立てずに不意にやってくるのだ。 それは昼間の仕事で分析に没頭しているときに、それは海外ドラマを見ながらエクササイズの最中に、それは晩飯を口の中に頬張っている最中に。 「まあなんとかなるやケセラセラ」と、なんともなってはいない結果へと落ち着くのだけれども […]

最古の記憶

夕飯を食べながら、ひょんなことから十年ほど前の記憶を辿ることになる。 私の中にある記憶と、友人の中にある記憶がなぜか全く噛み合わないので、当時の当事者であるもう一人の彼に聞いて記憶を整理する。結果、私の記憶が正しいようで、友人の記憶はどうも「数年間のできごとがグチャっとひとつになっている」ようだ。 ふう。シナプスを繋げるのは大変だ。 そう思ううちに「ん、自分の最古の記憶ってなんだろう」と考える。 […]

粘り合うアナタと私、いつのまに。

夕方帰宅すると、玄関の扉の前に生協からの荷物が三箱も積まれてある。「こんなに注文したっけか?」と思いつつ、中へ入れる。箱をあけて中身を取り出して冷蔵庫に入れる。お、納豆があるではないか。そうだ、今日はこの納豆を晩御飯にしよう。 冷蔵庫の中の残り物をチンして、納豆と共に食卓へ。納豆の封をあけ、固さのややある粘りになるくらいを目処に、箸先で感じながらかき混ぜる。ほんのりカツオのきいたおつゆを少し垂らし […]