注目キーワード
  1. 小野坂貴之

とんでもない、なんとか。

日中、オフィスで仕事をしていた時のことだ。レビューを書いてひと段落し、落ち着いて優先度を下げたドキュメントを見直していたとき、その中のひとつにハッとする。「このレポートのドキュメントに、追加でナントカを何とかしてなんとかするんだった」と思い出したのだ。

しなければいけないことを思い出したのは良いが、どこをナントカして何とかをなんとかするのか、全然思い至らない。急いでメモ帳を取り出して書き留めたものを見直すも、自分のキーワードの意味が分からない。「備忘録になっとらんではないか!」と頭の中で喝を入れてみるが、シナプスが繋がらない。ああ、もういやだいやだ。

年のせいにはしたくないので、「あーだこーだ」と考えてみるも「無駄に時間が経つ方がダメだ」とこっそり同僚様に聞き直し。

こんなこと、ちょい前にもあった。ふと思い出した俳優さんのこと。顔だけ浮かんで、「この人、なんとかに出てて何とかって劇団でナントカってドラマで…」と思ってググってみようにも検索キーワードが浮かんでこないのだ。

思い出せないならやり過ごせばよいのだが、「言葉が浮かばない、忘れてしまった」というその事実だけは身に刻まれ立ち止まり、悶々と爛々と脳内で「誰だっけ、何だっけ」と堂々巡りを繰り返す。

何と比べてか分からないが、「堂々巡りできる分だけマシじゃないか」とポジティブ思考でうやむやにしておけばいいじゃないか、いやダメだろう。