実は昨日から家に帰れていない。鍵を家の中に忘れたのだ。大家さんは昨夜から留守。スーツのまんま塀と柵を乗り越え、ベランダに降り立ってみたものの、しっかり施錠されている。うむ。うっかり閉め忘れていない。良し良し、とも言えない状況だ。
昨日は仕方なくカラオケで寝泊まりしそのまま日中仕事へ。仕事も終わり、期待して自宅へ向かったものの大家さん今日もいない。あああ。
鍵を持つ同居人は仕事でまだまだ遅くなるようだ。ガストからマクドへとハシゴして、晩飯を二回ほど食う。もういらん。てか、あとどうやって待とう。
思えば10年ほど前もこんなことあったな。まだ仙川に住んでた頃だ。舞台稽古中に鍵を無くしてアブラギッシュな風体のまま3日ほど過ごしたことがある。その時無くしたと思った鍵は、自分の自転車にぶら下がっていた。「日本てやっぱり平和で良い!」と呑気に思ってたこと、今でも覚えている。
さて、だがもう呑気に待てる体力のある歳ではない。そして、もう飲めないし食えない。これ以上は拷問だ。カラオケ屋はうるさくてやだ。
そうだ。もうこの際、映画にでも行ってみようか。新宿あたりなら平日でもレイトショーやってるだろう。
目の前のコーヒー飲んだらもう一度すがる思いで大家宅覗いて、ダメならきっぱり新宿へ。ああ、へっぽこ帰宅難民だ。